Company|History

ハウス食品の歴史

時代とともに移ろいゆく日本の食卓に寄り添いながら
ハウス食品はカレーライス文化の創造から
様々な食文化への挑戦に取り組んできました。
そんなハウス食品が歩んできた歴史をご紹介します。

大正

浸透し始める
洋食文化

財閥の誕生や銀行の発展を受けて“サラリーマン”という概念が生まれた大正期。都市化が進む中でコロッケやとんかつ、そしてカレーの三大洋食が流行するようになり、日本食をベースにした食の西洋化が発展しはじめたのであった。

1913

「カレー粉」販売開始

ハウス食品の前身である薬種化学原料店「浦上商店」の創業者である浦上靖介は、得意先からビン詰め「カレー粉」の販売を委託され、これを機に本格的にカレー粉の研究に没頭する。ハウス食品が生んだカレーライス文化の第一歩であった。

1926

「ホームカレー」製造・販売開始

浦上靖介は稲田食品製造所から、「ホームカレー」の商標と営業権、そして小阪工場(現在の大阪府東大阪市)も譲り受け、本格的に食品製造販売に乗り出した。しかし、当時はカレーを見たことも食べたこともない人が多く、なかなか売れない開拓者の苦労を味わったという。

浦上商店の小坂工場
1935(昭和10)年
大正15年 大阪朝日新聞

昭和初期

外食としての
洋食文化

家庭料理の中にも洋食が少しずつ浸透し始めるものの、普及したのは外食としての洋食。大衆食堂を中心に全国的に洋食が広まった。

1928

「ハウスカレー」誕生。
業界初の実演宣伝販売を実施

製品の改良を重ね、少しずつ売上を伸ばした靖介は、靖代夫人から「日本には『ホーム』の概念はあらしまへん。『ハウス』だす」という言葉にヒントを得て「これこそ日本人にぴったりの商標である」と確信。家のマークの新商標「ハウスカレー」が誕生した。さらに実演宣伝員を養成、お客様の目の前で調理し試食を行う、業界初の実演宣伝販売を実施し、ブランド確立に注力した。

1933年頃 東京

1952

「宣伝カー」による販売促進

“即席ハウスカレー”のパッケージをかたどった宣伝カーは、売上増に大きく貢献した。全国各地、一軒一軒小売店の前に車を止め、CMソングを流しながら、アナウンサーや専属の楽団員がマイクで宣伝。この宣伝カーは大好評となり、各地のお得意様から「当地にも宣伝カーを派遣してほしい」という要望が続々と寄せられるようになった。

1952年
1951年

昭和 中・後期

戦後、そして
高度経済成長期の食卓

戦争によって洋食文化の発展は、その歩みを止めざるを得なかった。しかし戦後の高度経済成長を経て、一般家庭でも洋食が作られるようになっていった。

1963

「バーモントカレー」誕生

当時のカレーは辛く、「大人の食べもの」というイメージが強かった。このカレーを、子供も大人も一緒においしく食べられるようにしたいという願いから生まれたのが「ハウスバーモントカレー」である。今や日本の家庭用カレーの代名詞となった。

1968

ターゲットの嗜好に合わせた
「ジャワカレー」

南の島ジャワのイメージにふさわしい爽快な辛さと刺激のある味わいの大人向けのカレーとして登場した「ジャワカレー」。ハウス食品のルウカレーの中で一番辛いカレーとして支持される当製品は、長年にわたって香辛料と向き合ってきたハウス食品ならではのものといえよう。

1971

ハウス食品初となる
レトルトカレーパウチ製品

常温で長時間保存が可能で、温めるだけで食べることができるレトルトカレーとして、『調理しない』という意味のクックレスをネーミングに使用。新発売されたのが「ハウスククレカレー」。以前からカレー以外のレトルト製品が発売されていたが、市場に定着せず、当時はレトルト食品市場も120億円規模に過ぎなかった。ククレカレーも発売当初苦戦したが、販売戦略を大きく転換し思い切ったイメージチェンジを実施。赤い甘口、黄色の辛口のパッケージが店頭に並び、「おせちもいいけどカレーもね!」というCMが話題となり、レトルトカレーの基盤を築いた。

平成

変化し続ける
食卓とともに

核家族など家庭の人数・年齢構成などとともに、
改めて食の重要性や多様性が問われている時代といえる。

1996

主婦の声を取り入れた新たな試み

複数のブランドのカレーを混ぜて作る主婦の使い方からヒントを得て「こく」と「まろやかさ」という2つのルウをハウス独自のノウハウでブレンドしたルウカレーを開発。奇抜なネーミングもハウス初の試みだったが、お客様起点の発想を貫いた結果、今ではバーモントカレー、ジャワカレーに次ぐ製品に成長した。

2007

宇宙空間における食の提供

宇宙航空研究開発機構とともに日本人宇宙飛行士用に特別に開発し、2007年6月に宇宙日本食として正式に認証された宇宙日本食レトルトカレー3品のうち「ビーフカレー」を、「SPACE CURRY(スペースカレー)」<ビーフ>として発売。無重力状態や宇宙放射線の影響など地上とは異なる宇宙空間での生活をサポートするため、通常のレトルトカレーに比べてウコンやカルシウムを多く含み、スパイシーで味を濃くするなど、独自の工夫を施した。

2009

「朝にカレー」という新概念

「カレーを朝食べる」という食シーンの開拓にチャレンジし、カレー市場の活性化を目指すハウス「めざめるカラダ 朝カレー」。共働き家庭の増加による調理時間の短縮や朝食を摂ることの重要性が社会に広く浸透し始めた当時の生活をサポートした。

2011

災害時にも役立つ製品の実現

東日本大震災が発生した2011年。ハウス食品は、災害時の非常食としても役立つ「温めずにおいしいカレー」を発売。食物アレルギーの人も食べられるよう、特定原材料7品目(卵・乳・小麦・そば・落花生・えび・かに)不使用のこの製品は、多くの方が安心して食べられることはもちろんのこと、調理時間の短縮を実現し、幅広いシーンに貢献した。

2013

「バーモントカレー」
発売から50年

1963年当時の副社長であった浦上郁夫の「子供と一緒に食べられるカレーを作ろう」という発想から試行錯誤の末に誕生した「バーモントカレー」。発売から数か月後には爆発的なヒット製品となり、現在は年間売上数量21億食分という膨大な数字を築き上げた。年間生産量のパッケージを大小積み上げると富士山の高さ3,776mのおよそ700倍の高さとなる。カレーは、自他共に認める国民食として根付いた。

数字は2013年当時のものです。

Challenge

様々な食文化への挑戦

カレーライス文化の創出のほか、
デザートやラーメン、スナック菓子など
様々な食文化へ挑戦し続けるハウス食品。
そんな私たちの挑戦心から生まれた 主な製品をご紹介します。

家庭のお好みの具材とご飯を使って、家庭のガスコンロでご飯がパラッとふっくらできあがり、鶏と豚のスープのうまみをベースにした深い味わいの炒飯が一度に2人前できる粉末調味料です。当時のテレビCMソングで、「やきめし、サッサッサ」という快いリズムが視聴者の心をとらえたこともあり、生産が追い付かないほどの注文をいただきました。

SNS上で簡単に手作りできるお菓子作りが広がりつつあったことを背景に、手作りのおいしさをデザインで表現しています。お湯を加えて簡単に作ることができるプリンの素なので、卵や牛乳を用意することなくおいしいプリンを簡単に家庭で楽しむことができます。パウダーデザートの素は他にもプリンエル、ゼリエース、シャービックなどがあります。

ブイヨン感のあるうまみのシチューが作れる、顆粒タイプのシチューの素です。顆粒タイプなので、調理時に溶けやすく、しっかりとしたうまみのごはんにあうシチューが家族みんなで味わえます。使用する油脂量をおさえながら、おいしさを凝縮した「濃縮ブレンド製法」を採用しています。

牛乳とまぜるだけで作ることができる果肉入りの液体ベースのデザートの素なので、健康的なフルーツ果肉入りのデザートを簡単に家庭で楽しむ事ができます。2018年からは、大人世帯向けに魅力あるバラエティ製品として、濃厚タイプがシリーズに加わりました。「フルーツ」とイタリア語で「甘いもの」の意味を持つ「ドルチェ」が合わさった製品名です。

ロングセラー製品として、子供から大人まで幅広い年代に愛されているスナック菓子です。コーンを円錐形状に成型し、植物油脂でフライングしているので、香ばしいコーンの風味とカリッとした軽い食感が味わえます。現在はあっさり塩と焼とうもろこしに加え、定期的に新フレーバーを発売することで、3フレーバー展開を行っています。

とんこつスープをベースにした、コクのある九州タイプのラーメンなので、とんこつラーメンが好きな九州の方においしく食べていただくことができる即席袋入りラーメンです。博多弁で「美味しい」を意味する「うまか」に、愛らしい「ちゃん」をつけることで「うまかっちゃん」という名前が誕生しました。

ハウス食品は、家庭にオーブントースターが徐々に増えつつあった1969年にハウス「グラタン」を発売し、グラタン市場に参入しました。1982年には、別ゆでする必要がない新しいタイプのマカロニを使い、手間や時間がかからない製品として、新しく「マカロニグラタンクイックアップ」を発売しました。牛乳を加えて作るクリーミーなホワイトソースのマカロニグラタンです。

特選本香りは、本物感のある香りを目指したこだわりのシリーズです。「特選本香り生わさび」で使用しているわさびは100%本わさびです。低温でわさびをすりおろす「香りおろし製法」により、本わさびの辛さと香りが味わえます。素材を活かした無着色タイプで、最後まで絞り出しやすいチューブ、使いやすいキャップ、はがしやすい口部シールを採用しています。

ゆでた肉と生野菜をあっさり、おいしく食べられる冷しゃぶメニュー専用ドレッシングです。当時冷しゃぶ市場をリサーチしたところ、お客様の認知度は80%と高いものの食卓にのぼるのは60%にとどまっていました。ここに冷しゃぶメニューの今後の可能性を感じ、業界で初めて冷しゃぶ専用の調味料を発売するにいたりました。

完熟トマトのうまみ、甘さ、柔らかな酸味のバランスの良いコクのあるまろやかなハヤシライスの素です。トマトのおいしさにこだわったハヤシライスを家庭で手軽に作ることができます。共働き主婦の増加に伴い平日夕食の調理時間が年々短くなる中、ルウカレーと比較して煮込み時間が短く、主婦の味方となる製品です。

北海道の豊かな自然の恵みを活かした、クリーミーでコクのあるシチューを届けたいという思いから誕生しました。北海道産生乳100%の生クリームとナチュラルチーズを使った、ルウシチュー売上No.1製品です。
(出典:(株)インテージSRI+月次データ ルウシチュー市場 分析期間:2020年1月~12月 販売金額)

オリジナルにブレンドした29種類のスパイスの香りと、野菜・ブイヨンをじっくり煮込んだコクのあるカレー専門店の味わいが手軽に楽しめます。2021年の8月にはレンジに対応したパウチとなってリニューアルしたことで、調理時のCO2排出量を削減でき、より環境貢献できる製品となりました。※袋の小盛タイプは除く。

クルクミン30mg(秋ウコン色素成分)と秋ウコン由来の健康成分ビサクロン400μg、ビタミンB群4種を配合したウコンエキスドリンクです。ウコン特有の苦みを抑え、飲みやすくすっきりとしたおいしさで、明日の元気をサポート致します。

ふりかけるだけでパン屋さんにあるようなパンの風味が楽しめるトーストシーズニングです。日常の朝食シーンで、食パンだけでなく、ヨーグルト、コーヒー、紅茶などにふりかけて楽しむことができます。食パン1枚あたり、小さじ1杯分(4g)がおいしさの目安です。

製品画像は 2023年2月時点のパッケージです